指切りの代わりにキス・2


娘小説の後日談です。







浴室で泣きじゃくるアッテンボローをなだめつつ・・・・・・

こういう事態には我らがポプラン少佐は動じることがなく滞りなく服を脱がせ程よく調節した

シャワーを恋人の頭から浴びせる。



「ひっく・・・・・・ひっく・・・・・・・。」



さて石鹸の泡では肌が負けてしまうかなとポプランは思案するが

本当にミリ単位の数本だから泡を作って適当になだめつつ・・・・・・・

ここであんまりやっきになって泣き止ませても無理が生じることをポプランは知っている。

女は一回ヒステリックに泣き出したら思う存分泣かしてしまうに限る。

無理になきやめさせようとするから男も疲れるのだ。

泣きたければ泣けばいい。

他の男の前で泣かれるよりよほどいい。



丁寧にアッテンボローの頬やあごに泡をのせて

・・・・・・あんまり詳しく書かないでおこう。

ともかく無駄毛は処理した。

一応脚なども見たがそっちはきれいなものだった。

ついでに髪も体も洗ってしまう。アッテンボローはなすがまま。

こうなるとキャゼルヌ家のレディたちと変わりないがポプラン少佐は女子供に強い。

子供じみたアッテンボローも彼はかわいいと思ってしまうので平気であった。

むしろ愛情があふれ出てくる。



「・・・・・・ごめん。取り乱しちゃった・・・・・・。私士官として失格だ。」

いいやとポプラン。シャワーは流れるままにしておいて。

両手でアッテンボローの顔を包み込んでくちづけを。



「おれこそごめん。これだけ恋を重ねてきて女心の一つ見逃すとは。お前に一生頭が

あがらなくなった。・・・・・・ダスティ。お前本当にきれいだよ。おれお前に狂ってるんだ。

だから・・・・・・男の姿でも参ってる・・・・・・ヤバイクライ愛してる。」

熱いキスが重ねられてアッテンボローは抱きしめられたままポプランの舌を受け入れる。

シャワーに濡れたまま。

立ったまま肌を重ねて。



普段なら明るくしたままで浴室で抱き合うことなどないけれどアッテンボローも羞恥より

悲しさや、やはりポプランの愛情を感じて彼がほしくなる。舌をもつれ合わせたキスを

やめないで腕をポプランの首に回す。相変らず細い腕。そして淡い金褐色の髪に白い指を

滑らせ、キスの合間に潤んだ眸で訴える。

「はなさないで、抱いて。」

ポプランはそんなサインを見逃さない。

背中にタイルが当たって冷たいけれどポプランが唇で印をつけていく体は熱い。

首筋を攻められあえぎ声を上げる。

「う・・・・・・く・・・・・・は・・・・・・ん。」

指で胸をまさぐられる。アッテンボローも恋人の肌に指を這わせる。

そして高ぶっている固いポプランのものにふれる。そっと握っては動かしてみる。

乱暴にならぬように。耳元でポプランが小さな吐息を漏らす。その吐息が

アッテンボローにも震えるような快楽を沸き立たせた。

「あん・・・・・・。」

アッテンボローのものも大きく上を向いている。

それすらもうどうでもよいほどポプランをほしいと思っていた。

濡れた銀の髪が艶かしい。

どうあっても恋人がほしいと思う男。

でも傷つけないように愛撫を繰り返す中思いをめぐらせる。



「・・・・・・きて・・・・・・。」

かすれたアッテンボローの声。ポプランの耳たぶを軽くかみながらじれたあえぎ声。

「ダスティ・・・・・・。」

「お願い。きて・・・・・・愛してる・・・・・・・・・・・・して。」



恋人の甘く扇情的な誘惑にポプランは勝てない。

その眸に見つめられると止まれなくなってしまう。

その硬質にみえる柔らかな唇に魅入られてゆっくりとだが執拗に舌を滑らせ

絡ませていく。そのキスだけでも我慢できないポプラン。

「・・・・・・おれも余裕がない・・・・・・お前おれを誘いすぎだ・・・・・・。」

背中を向かせて抱く。まだ痛々しいのであるが指を一本ずつ入れていく。

「あ・・・・・・ん。っく・・・・・・。」

のけぞる背中のラインがますますポプランを欲情させる。魅惑的。

アッテンボローのものをゆっくりしごきながら指を増やしてゆき指は三本

はいった。

「・・・・・・ん・・・・・・ぁ」

「・・・・・・・苦しいか。すまん・・・・・・入れるぞ・・・・・・。」

耳元でささやく。かすれた甘い声。

この男もぎりぎりなんだとアッテンボローはいとしくなる。

熱いと息を漏らしたままの接吻を。

「謝ったりしないでくれ・・・・・・お前がほしい・・・・・・。」

流れるシャワーの音とお湯の蒸気がこもる浴室。

浴槽のふちに両手をにぎらせてポプランはアッテンボローの体を貫いた。



自分の指をアッテンボローにくわえさえ腰を動かしてゆく。

「・・・・・・かんじゃうから、指・・・・・・・だめ・・・・・・・。」

「・・・・・・・何かないと・・・・・・お前が苦しいだろ。」

彼の指を口から出して。

「・・・・・・・しっかり握ってて・・・・・・オリビエ。」

指を絡め合わせて。腰が動くたびにそこに力が入る。

「ひ・・・・・・うっ・・・・・・・。」

痛みより、まだつらいという感じがする。

それでもアッテンボローは彼の手を握ってはなさない。

離れたくない。

彼を離したくない。



手加減をしようとするのだがポプランですら自制ができない。

こんなヤバイこと彼にはめったにない。いつもは少し余裕があるはずなのに。

アッテンボローのものももう限界に来ている。

やさしくけれど容赦なくポプランは彼のものを手の中に握り動かした。

透明な体液と・・・・・・。



「う・・・・・・・あ、あふっ・・・・・・・あん・・・・・・・あ・・・・・・・っ。」



腰の動きが激しくなり恋人のうめく声を耳にしながら、体が震える。

幾度も激しく突き上げられていくうち、自分は悲鳴に似た声をあげたような

気がする。いや男の悲鳴がした。

自分だと思う。

しかし・・・・・・。

押し寄せてくる快楽のうねりのなかアッテンボローは意識を失った・・・・・・。



オリビエ。こんな私でも・・・・・・・愛してる?







目が覚めるとアッテンボローはバスローブ姿でベッドに横たわっていた。

のどが渇いたな・・・・・・とベッドサイドのテーブルに手をのばそうとすると

グラスに氷水が注がれて手渡された。

ベッドがきしんでアッテンボローが横になっているところを邪魔せぬようポプランが座った。



「・・・・・・・ごめん。オリビエ。」

グラスを頬に当てるとふっと息をついた。

「どう。どっか苦しいか。痛い・・・・・・?痛いよな。やっぱ。」

やさしい額へのキス。・・・・・・だいすき・・・・・・。

「・・・・・・痛いけど・・・・・・オリビエだいすき。頭おかしくなっちゃった。」

ポプランはぎゅっとアッテンボローを抱きしめる。

「何でもかんでも後始末ばかりさせてごめん。どれくらい私寝てたの。」

自分よりたくましくて広い肩に手を這わせ胸に顔をうずめる。

「2時間くらいかな。昨日寝てないからだろ。おれこそ余裕なくてごめん。」

余裕ないって。どうして。なにが。



こうべをあげて恋人の顔を見る。ポプランはアッテンボローの上目遣いにとても弱い。

「余裕がないってなんの。」

「つまりお前がたまらなくエロいということ。理性0になっちゃった。」

こら。

「・・・・・・女に戻りたい。ひげ毎朝そらなくちゃいけないのかな。はずかし。

お前だけじゃなくて先輩にまで見られた。もう女の子に戻れない。」

ポプランの首に唇を当てて言う。

「いや元から女の子じゃないから。おれがであったときにはすでに女だったし。

極上の女だった。・・・・・・ひげな・・・・・・抜くのも痛いんだよな。あごとか。」

「・・・・・・・そういえばさ。私お前がひげをそってるとこみたことないしお前がひげを

はやしているところも見たことない。いつそるの。」

「仕事先でそる。おれはそもそもあんまり濃くないからな。二日三日放置すれば

無精ひげになるけどまばらだし。あんまり似合わないからひげはそる。」

そなんだ・・・・・・。

「おい。甘えんぼ。ちょっと端末借りていいか。3秒おれの体を解放してくれ。」

甘えんぼというなとアッテンボローは唇を尖らせる。

ポプランから体を離してグラスの水を飲む。

「3秒といわず永遠に解放してやる。勝手にしろ。」



そういう一連の仕草すら彼女(男)はすごくCUTE。自分の理性がとぶのは仕方がないと

男は思い女性提督の小型端末をベッドまで持ってくる。

「ネットつなげたいんだけどおれがつなげていいの。お前がする?」

「別にいいよ。・・・・・・やらしいものみるんだな。」

あきれたように大きなクッション代わりの枕に背中を当ててアッテンボローは言った。

「ちょっとお買い物。」

お買い物ね。何を買うんだか。

「潤滑剤とスキンが残りわずかだし・・・・・・・。」

激しく待て!

「私のコンピューターから何を買うんだよ。お前。恥ずかしいだろ。やめてくれ。」

アッテンボローがポプランの頭を小突いた。

「送信しちゃった。」



・・・・・・・すねてやる。

「大丈夫。安心しろ。ハニー。ちゃんとおれは自分のコンピューターに侵入して

そこから大人のお店に入っているから。すねるなよ。愛してるよ。ダスティ。ほら

仲直りのキスして。」

むくっと起きたアッテンボローは笑っているポプランを押し倒してキス。

「・・・・・・・また誘われる前に言うけど飯食わないか。お前ぜんぜん食ってないし。

押し倒されるのはまことに美味しいシチュエーションなんだけどさ。それともまだ

えちーする?おれいつでも準備オッケーだけど。」

ぶんぶんと首を振り赤面してアッテンボロー。



・・・・・・・かわいいな。

オリビエ・ポプランはダスティ・アッテンボローのとりこ。

「寝てる間にリゾット作った。誉めて。ハニー。」

「えらい。よくやった。このやろー。」

このやろーは余計だけど。

「ご褒美にキスして。」

「だめ。おなかすいた。食べたらね。愛してる。オリビエ。」

ああ。かわいい奴。やっぱりポプランはアッテンボローの奴隷。

「わかったわかった。用意するよ。」

うん。じゃあ私も着替えようとアッテンボローがバスローブに手をかけて。

「あれ。キッチンに行くんでしょ。オリビエさん。先にいって用意してくれてかまわなくってよ。」

にっこりと微笑むアッテンボロー。

「うん。キッチンへ行きますよ。お前が着替えるのを見たらね。ハニー。」

さっさと先に行けとアッテンボローは男の背中を押した。

「着替えるところなんて見せたくない。先にいってて。」



全部見てるのに。

「浴室からここまで全裸のお前を抱いてベッドに運んで口移しでワインを飲ませて

バスローブを着せたのはおれなのに。というかシャワー浴びながらのえちーって

妙に興奮するよな。あれはたまに・・・・・・」

枕がポプランの顔にばふっとストライク。

「着替えるから先にいってて。」

ハニーが冷たいとポプランは枕をアッテンボローの手元に投げ返した。そして

おとなしくキッチンに行ってくれた。



いつになったら女に戻れるんだろう・・・・・・。

着替えをしながらアッテンボローは思う。

それともこのまま男でいたほうがいいのかな・・・・・・。

シャツを羽織りいつもはしっかりボタンをかけるけれどどうせ胸の谷間が見えるわけでもないから

べつにきちんと全部とめなくていいかとルーズになる。

ショーツが問題。もともと彼女はTバック。

これは何も色気狙いではなく軍のアイボリーのボトムだとショーツのラインが出て

余計に恥ずかしいと姉に相談すると薦められた。

機能と合理性の問題。

けれどこれがあるとそんなショーツははけないし。

かといって恋人のパンツをはく気持ちにまで割り切れない。



いいや。はかないでいよ。

家から出るわけじゃないし。そのままローライズのジーンズをはく。

なんか尻が小さくなった気がする。ちょっと悔しい。これは自分のジーンズだったか

ポプランのものだったか思い出せないが・・・・・・。

今度はきちんと全身映る鏡を見た。

やせた青年がうつっている。・・・・・・わりとかわいいかもとつい自分の男の好みがでて

ナルシズムに陥る。

いやいや。女に戻りたい・・・・・・。

でも男のほうが軍人としては仕事がしやすいだろうか。

あんまり長く男でいなければならないとしたら髪の毛を切ろうかなと思う。



でも女に戻りたいとダスティ・アッテンボローはため息を一つ、つく。